「日本人は〇〇い」

〇〇に入る文字として、どんな文字を想像されましたか?

冷たい。
賢い(字足らず)。
気難しい(字余り)。
答えは続きを読んで確認してください。
「ヒッチハイクしたんですよ」と話した場合に、
「日本で乗せて貰えるんですか?」
と、たまにれ聞かれることがあります。

僕としてはとても意外に感じる言葉でもあります。
まるで海外でのヒッチハイクと比較されているように感じるからです。
と言いますのも、正直に申し上げて僕には海外でヒッチハイクする勇気はありません。
海外でのヒッチハイクを想像したときに真っ先にイメージする単語が「殺される」。
日本みたいに安全な国だからこそヒッチハイクしようと思えました。
それだけに、先のように聞かれると、
「海外でヒッチハイクする方が難しいだろうな」という想いを浮かべるとともに、
「日本人は本当に優しですよ」と思うんです。
はい、タイトルの「〇〇い」の部分は「優しい」です。
でも、都会に暮らしていると日本人の優しさに触れる機会よりは、
冷たさを感じる機会の方が多いのかもしれません。
例えば、朝の通勤ラッシュ時。
電車通勤をやめて久しいので過去の記憶をたどる限り、流れ作業のように人が移動してました。
定刻通り出社することを優先させると感情は二の次。
仮に困って駅で立ち尽くしていても、人々は見て見ぬふりをして通り過ぎていくでしょう。
そう考えると、「日本で乗せて貰えるんですか?」と聞かれるのも無理はない話です。
実のところは冷たいというよりは、単に余裕がないだけ、あるいは他人に無関心なだけなんだとは思いますが。

でも、僕は「日本人は優しい」と考えて日々過ごしています。
勿論、見知らぬ人にむかついたりイラっとしたりすることもたまにありますが、
自分のなかで、「日本人は優しい」というのが基本にあります。

そのように考えられるようになったのはやはりヒッチハイクの経験が大きいです。
ヒッチハイクでは合計9台の車に乗せて貰えました。
ただ乗せて貰うだけではなく、食事の心配をして貰えたり、
食事やコーヒーをご馳走してもらうこともありました。
また、ヒッチハイクしている僕を見つけたけど一度通り過ぎてしまい、わざわざ引き返して来て乗せてくださった方がいました。
それも9台中5台の車がです。

乗せて貰えるだけでもありがたいのに、「ここまでしか行けずにすいません」と言われたり。
更には、バイクの方からは、「乗せてあげれないけど、
誰かに乗せて貰えるまでは一緒にいてあげるよ」と温かい声を掛けて貰えたり、
通りすがりの方からも「頑張れよ」と声を掛けて貰えたりしました。
いかにもオヤジ狩りしてそうな若者4人組も車に乗せてくれました。
ちょっとした言葉や気遣いが本当に嬉しかったことを鮮明に覚えています。

このような経験を通じて、僕には「日本人は優しい」という想いが定着したのだと思います。
また、この時受けた優しさを、日常生活の中で機会があれば返していきたいなと思えるようになりました。
まだまだ完璧に実践できているわけではありませんが、
困ってそうな方を見つけたら、出来る範囲で声を掛けようと思っています。
そして、「日本人は優しい」と考えて日々過ごす方が増えたら素晴らしいなと。

もし、冒頭の〇〇で「日本人は冷たい」と考えた方は、
「日本人は優しい」と思って過ごしてみてください。